マルチ・ポテンシャライトとは?様々な可能性に挑戦するという生き方

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ひとつのことだけに打ち込み続けられず、幅広く様々なことに打ち込みたくなるあなたへ・・・以下のような悩みを抱えていませんか?

  • 「Webデザイナー」「資産運用コンサルタント」など、何かひとつ自分はコレだ!と言えるものがなくて悩んでしまう。
  • いろいろなものに興味が移ってしまって、「自分は何かで一流になんてなれないんじゃないか」と心配になる。
  • 新しい分野に飛び込んでみて、がむしゃらに学んで、ある程度のレベルにまで達する。そして、何ヶ月、もしくは何年か経ってしまったら、急に情熱を失ってしまい、新たなことに挑戦したくなってしまう。
  • 一生同じことをやり続けるなんて耐えられない。だけど、違う分野に手を出し続けていたら、自分はひとつのことを続けている人たちのように、自分は〇〇だ!と言えるようなアイデンティティが持てず、苦しみ続ける気がする。

思い当たるところがあるあなたは、もしかしたら様々な可能性に挑戦することを生きがいとする人=「マルチ・ポテンシャライト」かもしれません。

もしそうであれば、興味がいろいろと移ってしまうことは悪いことばかりではありません。

むしろ、マルチ・ポテンシャライトならではの強みもあるのです。

このページでは、エミリー・ワプニック著「マルチ・ポテンシャライト」より、次々と新しい分野に打ち込みながら様々なスキルを高めていく生き方についてご紹介していきたいと思います。

マルチ・ポテンシャライトとは?様々な可能性を追求する、という生き方

マルチ・ポテンシャライトとは、ひとつのことだけに打ち込み続けるのではなく、複数のことに並行して打ち込んだり次々に新しいことに挑戦したりする傾向を持つ、自分の様々な可能性を追求する生き方を志向する人を指す言葉です。

マルチ・ポテンシャライトは、英語で表記すると”multipotentialitemultipotentialite”です。

multiは「様々な、たくさんの」といった意味で、potentialは「潜在能力、可能性」、iteは「〜の人、〜に属する人」といった意味を持ちます。

つまり、マルチ・ポテンシャライトとは、「様々な分野の潜在能力をもつ人」「多くの可能性を秘めた人」のような意味で解釈するといいでしょう。

マルチ・ポテンシャライトは、海外で活躍するキャリア・コーチでありコミュニティ・リーダーでもあるエミリー・ワプニックが、その著書で提唱している用語です。

エミリー氏は、著書「マルチ・ポテンシャライト」の中で、マルチポテンシャライトの特徴について以下のように述べています。

私は23歳で、自分のあるパターンにゆっくりと気づき始めていたーー新しい分野にダッとと飛び込んで、どっぷりとはまり込み、ありとあらゆる情報をむさぼるように吸収し、夢中でいくつかのプロジェクトを完遂する。ところが何ヶ月(あるいは何年)かたつと、不思議と興味が薄れだし、また別のワクワクする飛び移る。そして、そこでまた同じパターンを繰り返す……。スキルが上達し、かなりのレベルに達すると、決まって退屈になるのだ。もちろんそれは、みんなが私を見て、こう言い出すタイミングと一致している。「わぁ、エミリー、君はすごいよ!天職が見つかったんじゃない?」。後ろめたさと恥ずかしさがどっとこみあげる。

―――――中略―――――

「私に天職なんてこと見つかるの?」「そもそも私にぴったりのものなんて、ある?」「今までにやってみたことが、どれもこれも天職じゃないなら、次にやることがそれなの?」「何年も一つの仕事で満足できるものだろうか?それとも、どんな仕事もいずれは輝きを失ってしまうの?」。そして、何より痛烈な問いがこれだった。「いろんな分野を飛びまわっていないと満足できないなら、私は大成できるのだろうか?」。自分は根本的に、何かに打ち込む、最後までやり通す、といったことができない人間なのではないか、と私は悩んでいた。自分はどこかおかしいに違いない、そう思っていた。

――エミリー・ワプニック「マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」(PHP研究所)p.23~p.24より抜粋。

この文章を見てみると、「いろんな分野」が「一つの仕事」と対比されていることがわかります。

そうなんです、マルチ・ポテンシャライトは、ひとつの分野だけに集中して取り組むのではなく、興味の赴くままに様々な新しいことに挑戦するのです。

あるひとつのことに集中すれば、少なくとも一般的には、高い「専門性」を身につけることが可能です。

ところが、どんどん新しい分野に移り変わっていると、中途半端な能力しか身につかず、一見すると専門性を持った人々と比べて劣って見えます。

しかしながら、エミリー氏は、スペシャリストには無い、マルチ・ポテンシャライトだけが持つパワーを明らかにしています。次章で詳しき見ていきましょう!

マルチ・ポテンシャライトならではの強みとは?

では、マルチ・ポテンシャライトは具体的にどのような能力に長けているのでしょうか。

エミリー氏は、マルチ・ポテンシャライトの持つ力を、以下の5つにまとめています。(具体的内容はぜひ本を手にとってみてください。)

  • アイデアを統合できること
  • 学習速度が速いこと
  • 適応能力が高いこと
  • 大局的な視点を持っていること
  • さまざまな分野をつなぐ通訳になれること

これらの特徴は、ひとつの分野しか探求して来なかった人には獲得し得ないものです。

むしろ、いずれの能力も「次々と新しい分野を学んでいる」、「横断的にさまざまな分野を学んだ経験がある」マルチ・ポテンシャライトであるからこそ、持ち得る能力であると言えます。

自分はマルチ・ポテンシャライトかな?と思った方は、思い当たるところがありませんか?

私だってそうです。前職の予備校でもクラス担任から英語講師、窓口事務、生徒募集、営業同行など、さまざまな役割を行き来していました。

そして、ある程度どんな分野に移っても、学習とトライアルアンドエラーで新しい役割に適応できる自信があります。

つまり、統合的な視野や適応性など、マルチ・ポテンシャライトにはマルチ・ポテンシャライトなりの良さがあるのです。

なので、何者かになるために、必ずしも無理やりひとつの分野だけに絞って打ち込む必要はないと言えるでしょう。

むしろ、様々な分野に関心を持つ自分を受け入れながら、どのような生き方・働き方をすれば自分の幅広い関心をより多く実現できるのかに目を向ける必要があるでしょう。

エミリー氏は、マルチ・ポテンシャルな生き方を実現するためのワークスタイルを、4つに分類しています。次章では、この4つの働き方について、簡単に見ていきます。

4つのアプローチから見るマルチ・ポテンシャライトの働き方

さらに、「マルチ・ポテンシャライト」の著者であるエミリー氏は、マルチ・ポテンシャライトな生き方を実践する人たちの働き方について調査し、主に以下の4種類のアプローチに分類しています。

  • グローバル・ハグ・アプローチ
  • スラッシュ・アプローチ
  • アインシュタイン・アプローチ
  • フェニックス・アプローチ

グローバル・ハグ・アプローチ / スラッシュ・アプローチ / アインシュタイン・アプローチ / フェニックス・アプローチとは

上記でご紹介した、マルチ・ポテンシャライトの4つのワークスタイルである、「グローバル・ハグ・アプローチ」、「スラッシュ・アプローチ」、「アインシュタイン・アプローチ」、「フェニックス・アプローチ」について、簡単に確認しておきましょう。

  1. 「グローバル・ハグ・アプローチ」
    1つの職場の中で多くの役割を担うスタイルのことです。兼職や、ジョブローテーション、転勤など様々な方法で実現できます。
  2. 「スラッシュ・アプローチ」
    自分の関心がある分野の仕事をフリーランスやパートタイムなどの形態でいくつも掛け持ちするスタイルのことです。複数のものがスラッシュによって分けられ並列で存在しているようなイメージです。
  3. 「アインシュタイン・アプローチ」
    生活を支える十分な収入を生み出しながら他のやりたいことに打ち込める時間と余力を残せる仕事に従事しながら、余力を自分の好きなことに充てるスタイルのことです。アインシュタインも、特許庁に務めながらその他の時間で科学の探求に勤しんでいたことから名付けられたアプローチです。
  4. 「フェニックス・アプローチ」
    ある分野でひとつのことに数ヶ月~数年打ち込んだ後に、全く別の分野に挑戦することを繰り返すスタイルのことです。不死鳥のようによみがえっては、次の分野にまた死ぬまで(飽きるまで)打ち込みます。

※詳しくは、「マルチ・ポテンシャライト」の本をご参照ください。

自分に合ったアプローチを検討しよう

マルチ・ポテンシャライトとしての生き方を考えるにあたっては、自分は上記の4つのアプローチのどれを実践していて、どのアプローチが理想的なのかを考えてみるのが効果的です。

私の例で言えば、アインシュタイン・アプローチを実践しています。

生活の心配がいらないくらいの収入を得ながら、プライベートの時間でブログやピアノ、翻訳、Webデザインなど幅広い分野に挑戦しています。

でも、私が最終的にたどり着きたいと思うのは、スラッシュ・アプローチ、もしくはフェニックス・アプローチです。

自分の好きなことや得意なことで生活の糧を得ながら、他にもいくつか興味のあることに打ち込んでいるようなスタイルが理想です。

そのため、アインシュタイン・アプローチから卒業することが、ひとつの目標であると言えます。

以上は私の一例にすぎませんが、誰もがそれぞれ、ご自身に合ったアプローチがきっとあるはずです。

もうすでに実践できている方はさらにそのスタイルに磨きをかければいいでしょう。

自分の理想のアプローチができていない方は、ひとつずつ行動を変えていくことで、理想のアプローチに少しずつ近づいていくことが大事だと思います。

変化の激しい時代ですが、これを機に、自分が最終的にどんなワークスタイルを手に入れたいのか、向き合ってみてはいかがでしょうか。

マルチ・ポテンシャライトであろうとなかろうと、大切なのは「深さ」と「幅広さ」の両輪を追求していくこと

ここまでマルチ・ポテンシャライトという生き方をかなり肯定的に記述してきました。

しかしながら、マルチ・ポテンシャライトこそが正しくて、スペシャリストがダメだと言いたいわけではありません。どちらにも優れた点があるのです。

スペシャリストだって、自分の活躍のフィールドを広げていこうと思ったら、マネジメントや情報技術、アントレプレナーシップなど幅広い分野についても学び取り入れていく必要があるでしょう。

反対に、マルチポテンシャライトだって、幅広い視野から柔軟に物事に取り組みつつも、自分のコアとなる専門性を持っているに越したことはありません。

「T字型人材」という言葉があります。これは、特定の分野の高い専門性を持ちながら、幅広い分野の知見を併せ持っている人材のことを指しています。

そこから派生して、Π字型人材やH型人材なんていう言葉もあります。これらはいずれも、「深さ」と「幅広さ」の両方とも大切であるということを意味しています。

要は、現在のトレンドとして、専門性と広い視野を併せ持った人材が一般的には必要とされている、ということです。

すでに自分の専門分野を持っているスペシャリストは、先に自分の「深さ」を高めていったと考えることができます。

一方で、マルチ・ポテンシャルな生き方をしてきた人は、自分の「幅」を高めてきたと言うことができるでしょう。

なので、マルチ・ポテンシャライトなあなたは、自分の「幅広さ」や「柔軟性」をポジティブに捉え、武器として使用することができるのです。

そのまま幅の広さに磨きをかけてよりマルチな存在を目指してもいいでしょう。「これだ!」というものが見つかれば、その分野の「深さ」を追及していってもいいでしょう。

いずれにしても、私たちマルチ・ポテンシャライトは、ひとつのことに打ち込まなければならないというプレッシャーに臆することなく、様々なことに打ち込んでいくことを通してこそ自分のアイデンティティーをつくっているのです。

新しい分野のその先の世界を覗くことでこそ自分の次なる方向性が見えてくるということを胸に、様々なことに挑戦し続けていきましょう!!

みなさんのマルチ・ポテンシャルがいつか統合されたひとつの大きな力となることを祈っています。

「マルチ・ポテンシャライト」の特徴やキャリアを築くヒントなどについて詳しく知りたい方は、以下の本をご参照ください。

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